お遍路心得


十善戒(じゅうぜんかい)

十善戒は身(からだ)と口と意(こころ)のはたらきを正しくして生きていくことを誓い
実践していくこと。
弘法大師は「諸戒は十善を本とする」と説かれている。

不殺生(ふせっしょう) 殺生するなかれ
不偸盗(ふちゅうとう) 盗むなかれ
不邪淫(ふじゃいん) 邪淫することなかれ
不妄語(ふもうご) 偽りをいうことなかれ
不綺語(ふきご) 虚飾の言葉をいうことなかれ
不悪口(ふあっく) 悪口をいうことなかれ
不両舌(ふりょうぜつ) 二枚舌をつかうことなかれ
不慳貪(ふけんどん) 貧ることなかれ
不瞋恚(ふしんに) 怒ることなかれ
不邪見(ふじゃけん) よこしまな考えを起こすなかれ


三信条

摂取不捨の御誓願を信じ、同行二人の信仰に励む。
(巡拝中は常にお大師さまとともに寝食をする思いで詣ること。)
何事も修行と心得て愚痴、盲語を慎む。現世利益の霊験を信じ、
八十八使の煩悩を消滅させる。
(いかなる人もこの世で救われると信じ、迷いの世界を転じて
悟りの世界に入るよう功徳を積む。)